戯れお題
め
目
目もあやに
君恋しければ
目は奪われ
心も奪われし
目の毒と
坊主は嘆くも
目の薬と
我は喜ぶや
目 やがて眩めば
只々 酔い痴れん
目の中に入れても
痛く無きほど愛でる故
目の覚むること
永久に能(あた)わずや
目
目を盗み 君の元へ通うも
目敏きは 井戸端スズメ
目板に覗く 野次馬増えりゃ
目に立つ我は 晒し者
目引き袖引き 苦心をし
目もあやの君に 今宵も通わんや
※
ん? もしかして、不倫ですかねぇ。
滅
滅私に励めど
滅裂に出会い
滅亡の危機よ
滅却の中
滅罪唱えるも
滅失免れず
滅入る思いに
滅を悟らば
滅尽にて候
明滅
一喜に酔い
一憂に溺れ
悟り知らざる身が
今日も
戯れて居りますな
迷路
狼は
原野に住むべきでしたな
なまじ
人間界に紛れ込んだばかりに
複雑な迷路に
迷ってばかりですわい
免
時至らば
解き放たれて候
※
いつも解き放たれて居る者の
言う言葉では有りませんかねぇ。笑
でも
ここでは別の「解放」を想定しています。
面
面に惚れ
面色うかがい
面従す
面頬の君に
面食らえば
面壁三日に何悟る
面貌に酔いし愚に
面 赤く染めつつ
面妖に震え去るや
※
面頬(めんぽう)→鎧武者の顔にあてる面
無表情の面
面壁(めんぺき)→壁に向って座禅する意
面貌(めんぼう)→ここでは美人の意
面妖(めんよう)→怪しい・奇怪
詩情は
ご自由に読み取って下さい。
蓍(めどぎ)
戯る余り
迷子と成りて
何処彷徨う
棲家忘れりゃ
蓍(めどぎ)に尋ねん
※
蓍(めどぎ)→筮竹占いに使う細い棒と
山野に自生する豆科の多年草
蓍萩(めどはぎ)の両方にかけています
鍍金(メッキ)
粗末な中身
隠して塗るや金鍍金
悪しき心を
ごまかし塗るは銀鍍金
ダイヤモンドの
鍍金で口説く彼の君を
剥がれりゃ其処に
チラリと覗く地獄ぞや
針孔(めど)
アリもくぐれぬ
針孔に
我の心は
雄雄しく翔る
※
針孔→針の穴・針のみみ
小生の心など
この程度のモノで御座います。笑