戯れお題

ゆ


夢

夢路の逢瀬よ
夢語りに花咲き鳥謳い
夢心地に包まれ
夢描く我は
夢現に酔い痴れるも

夢幻と消え行きて候

夢合わせ如何なるも
夢違（たが）わず
夢更忘れ難しかな

※
下段
夢占いで何と出ようとも
悪い夢じゃ無かったから
君の事を決して忘れたりはしない

無理だらけです。(T-T)




遊離

人より離れ
世間より離れ
欲からも
満足からも
離れて候




幽明

狭間を
只管
歩きてあり




雪

雪の肌（はだえ）眩しく
雪明りに浮かぶは
雪女郎と見紛う君よ

雪割り草の我は
雪花の中
雪柳の花を散らさんや

※
雪女郎→雪女
雪柳→しなやかな肢体を暗示




ゆう

幽玄求むも
遊戯に躓けば
悠遠となり
憂戚に溺るる

夕月も哀れと
誘掖せんとすも
佑助拒みし我は
融雪にこの身投げるや


※
奥深い趣を求めても
遊び戯れてばかりだから
それは手の届かない遠くに行ってしまい
憂え哀しむばかりだ

夕月が哀れんで
導こうとしてくれるのに
その手を振り払った私は
溶けかかった雪の中に飛び込んだ

つまり、頭を冷やした・・・ですかねぇ。


もっと「ゆう」の漢字が有りますけど
組み立てが難しいのと同一漢字は一回だけ
の、私ルールでしたので・・・お粗末でした。m(_ _)m




ゆうし

有史に名を残す
幽姿なる君口説けば
有刺その身を包み
勇士と言われし我阻む

遊子と消え行くや
遊糸と戯るや
有司に囚わるや
有志　潰えて候

※
歴史に名を残す
女神のような君を口説くも
その守りの堅さに
ますらおの私でさえ手が出ない

旅人のように去って行くのか
カゲロウのように儚く消えるのか
はたまた役人に捕らえられるのか
いずれにしても
君を口説くという決意は崩れてしまった

でしょうかねぇ。

役人…ストーカーに成ってはいけません。笑




弓筈（ゆはず）

アナタとアタシゃ
弓筈の仲よ
逢いは出来ぬが
弦（つる）で結ばる
清らな恋よ

※
弓筈→弓の弦をかける所です。
　　　　弓の両端はくっつく事が有りません。

この歳まで生きますと
弓道にも
ありがたい縁が御座います。

余談ですが
弓を射て
的に命中しながらも弦が切れたら
その弦でミニの草履を作り持つと
安産のお守りに成ると言われています。




百合鴎（ユリカモメ）

その昔
都鳥と呼ばれしも
餌場の浅ましさに
その風情の
欠片も無けりぞ




夕闇

君と歩けば
ムクゲの桃色（もも）が
我に囁く
妖しの誘い




ゆう

夕景色の中
優美な君佇めば
幽寂尚深まりて
夕蝉さえ声無きや

遊離されし世界に
悠揚の時流る故
幽境の地に
幽囚の身とならん

優艶の君よ
融合願えど
勇無き身は
幽居に嘆かんや

※
夕景色の中に
みやびやかな君が佇むと
静かな趣は一層深まり
いつも鳴いて居る蝉たちでさえ静かだ

二人だけの空間に
ゆったりした時間が流れるから
夢現の中で
君の虜に成った

やさしく美しい人よ
君と結ばれたいけれど
口説く勇気が無いばかりに
人知れず嘆いて暮らすよ

戯れ詩ですから
許されるでしょうかねぇ。