胎動編

きっかけは焼肉屋でしたね。焼肉屋。
忘れもしない昨年のお盆休み。
幼稚園時代からの悪友で、宇都宮在住のから、今年も帰省の電話が。
よし、それではさっそく、恒例の超高級焼肉専門全国チェーン店へ出撃ぢゃあ!。

は、京都大学大学院を卒業後、本田技研の研究所に勤務しております。
幼稚園の頃は、こたつMkUよりもお馬鹿だったくせに。不思議なヤツです。
ちなみに給料は、こたつMkUの約2倍。
まったくねぇ。世の中には、科学では解明出来ない事が、まだまだたくさんあります。

そう。不思議と言えばもうひとつ。
は、こたつMkU同様、強度の近視で、長年のハードコンタクトユーザーなのです。
テニスをすれば、2ゲームに一度は、ゴミが入ったと涙目でコートにうずくまり、
焼肉すれば、煙が目に沁みるとかで、ひと口ごとに小さなレンズを出したり入れたり。
…してたのに、今日は平気なの?

『んふ?』
はにまっと笑い、待ってましたとばかりに言い放ったのでした。
『あのね。もうコンタクトしてないのだ』

…コンタクトをしてない?
ここ20年以上、片時も手放さなかったのに?

…ああ、ねー。
やれやれ。いつかやるとは思っていたよ。
洗浄さぼって感染症でも引き起こしたか。
それともレンズ入れたまま寝ちまって、角膜に傷でも入れたか。
だから言ったろ?安全確実な眼鏡にしろって。

『でね。視力は今、両方1.5なのだ』

そもそもお前はだな、…へ?
こたつMkUは、思わず箸から肉を取り落としました。
一度掴んだ食い物を手放すなど、貧乏人にとって、あるまじき失態です。
視力が1.5…。
いちてんご?
…ああ。なんて懐かしい響きでしょう。
1.5なんて数値を聞くのは、小学校5年生以来の出来事です。

『実は、近視の矯正手術をうけたのだ。レーシックって知ってる?』
いえ。知らないっす。なんすか、それ。

その後、日頃絶対口にする事の出来ない超高級ロース肉(一皿1000円!)
が焦げるのも忘れ、の話に聞き入りました。
あ。おねぇちゃん,生ビール追加ね。

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