移ろい


哀しくあるは
  現世の
人の心の
  移ろいよ
昨日の花に
  来た蝶も
今日は姿を
  見せぬとか


儚くあるは
  この命
朝の紅顔
  夕の骨
運命知らずば
  戯れて
時の満つるに
  潔く


寂しくあるは
  去る友の
物言わぬ目の
  その奥に
遺せし想い
  汲み取れば
非力の我が身
  嘆かんや





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