6
無題
人ゆえ散らす
言の葉よ
去り行くひとの
その背中
手を伸ばさんも
触れられず
悔やみの風を
掴むのみ
人ゆえ犯す
罪罪の
愚かと月の
囁けば
我が身責めんや
虫たちも
行く風さえも
嘲笑い
人ゆえ悩む
恋の淵
身投げせんとて
許されず
浮世の波に
流されて
只ただもがく
身の哀れ
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